バングラデシュでの革の創作について

バングラデシュのタンナーは元々イギリスの植民地であり昔のインドの技術が続いています。
イギリスのタンニン鞣しが主流でヌメ革が多いです。
現在、多様化したファッション業界において、様々な取り組みをしていかなければいけません。
昔は簡単なタンニン鞣し革しかありませんでしたが、現在では多様化してゆくファッションに合わせて
良い革を新しく作り出す必要があり、それは非常に難しいことです。
特に多品種・少量生産では商品(革)の品質や質感ががブレやすく安定しない状況です。
しかし、バングラデシュでの上位産業である皮革は、政府が決定した工場移転に伴い、
新工場での操業が頭打ちとなっています。
とくにこのコロナ禍で輸出もかなり減っている状況です。
しかし、私が半年前からバングラデシュに行って大いに可能性を感じたのは
バングラデシュの若手(40歳前後)が革専門の大学を出て、20年間タンナーにて修行を
積んだエキスパートを見出したことです。
このエキスパートの1人は鞣しのエキスパートです。鞣しは良い革を作る最重要工程です。
彼は日本並み、いや日本人以上に素晴らしい技術を持っています。
もう一人のエキスパートは仕上げの技術者です。彼はイタリアの薬品を上手に使いこなし、
感度の高い技術を持っています。日本でもこれだけの技術を持った人は少ないのです。
しかし、彼らの高度な技術と熱意は宝の持ち腐れの状況でした。
バングラデシュの人たちは未だにファッションにあまり興味がないようです。
特に日常はイスラム教の伝統に浸かり、贅沢品とは縁遠い状況です。
革の仕上げは大変デリケートです。日本人であれば理解できるのですが、
バングラデシュの人たちは大雑把です。それもまた文化の違いなので理解できます。

革の良し悪しはデータではありません。
もちろんイタリアのデータはあります。
しかし、革の出来はデリケートであり、さじ加減で決まります。

9割まで革は出来ています。しかし、残りの一割で売れるか売れないかが決まります。
用はそれが色気が有るか無いかで決まります。紙一重の差、さじ加減一つが決め手になるのです。

①良い鞣しができている
②イタリアのデータ通りにできている
後足りないものがある・・・それが色気なのです。
革はセクシーでないと売れません

私はバングラデシュで彼らと一緒になってセクシーな革を作り上げることができると思っています。
そうすることによってバングラデシュの革が日本と同様か
それ以上にしないと革の価値自体が下がってしまいます。
バングラデシュの革が良くなれば、日本の革もそれ以上良くなると信じています。

松岡 朋秀

POINT01

縫製の確かさ

レザースクール出身の熟練の職人の指導の下、若手の育成が進んでおり、安定した品質で、量産品でも高品質を維持できる体制を整えています。工場内に第三者検品会社を常駐させ、日本基準の商品以外は出荷しません。不良率の少なさも自慢の一つです。

POINT02

コストパフォーマンスの高さ

タンナーも自社で運営しており、2022年中頃から日本の革のスペシャリスト松岡氏を迎え見た目、手触り共に飛躍的に向上。お客様からは『この価格でこの質感には大満足』とのお声を数多く頂戴しています。

POINT03

環境への配慮で次世代への安心・安全を届けます。

弊社では主に植物タンニン鞣しの牛革を使用しております。使い倒して焼却廃棄する際も有害物質を発生しない環境にやさしい革です。